柿のタンニンが新型コロナのウイルスを減らした?

エディター / ベネヴィータ編集部

2023-08-19

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カンロ飴やピュレグミなどでおなじみのカンロ株式会社は、公立大学法人奈良県立医科大学 免疫学講座(伊藤利洋教授)研究グループとの共同研究により、新型コロナ軽症患者が柿から高純度に抽出した柿タンニン(柿渋)を含有する飴をお口の中で一定時間舐めると、唾液中のSARS-CoV-2デルタ株を不活化し、お口の中のウイルスに対する柿タンニンを含んだ飴の効果を確認した研究論文を発表。
この研究論文は7月27日付(現地時間)で国際科学誌「Viruses」にオンライン掲載されました。
論文タイトル/Antiviral effect of candies containing persimmon-derived tannin against SARS-CoV-2 delta strain

奈良県立医科大学免疫学講座の伊藤利洋教授らの共同研究グループは、カンロとの共同研究で柿から高純度に抽出した柿タンニン(柿渋)を含有する飴を開発し、同飴を口腔内に含み一定時間舐めた唾液がSARS-CoV-2のデルタ株を不活化することを試験管内で実証し、COVID-19の軽症患者が柿渋飴をお口の中でに含み一定時間舐めた直後の唾液中のSARS-CoV-2ウイルス量は検出限界以下にまで減少し、1時間後でも同飴を舐める前と比較して減少していることが確認。
柿由来の高純度のタンニンを適切な濃度で飴に添加して、お口の中に入れることが、唾液中のSARS-CoV-2を不活性化する効果的かつ安価で簡便な方法として、COVID-19の感染拡大を抑制する可能性があることを示唆しました。

では、そもそもタンニンとは?
植物に含まれるポリフェノールの一種で、柿、お茶、ぶどうなどに多く含まれる渋みの基となる成分です。
柿から抽出されたタンニンは、古くから柿渋として、革や衣服の防虫、防水や染色に利用されてきました。
近年、柿タンニンは抗菌作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用、抗酸化作用などの多様な作用を持つことが明らかとなってきており、様々な疾患への応用が期待されているのです。



では、研究の結果を示した図「 COVID-19軽症患者(デルタ株)の口腔内ウイルスに対する柿タンニン含有飴の効果の一例」を見てみましょう!

図/COVID-19軽症患者(デルタ株)の口腔内ウイルスに対する柿タンニン含有飴の効果の一例

図の説明
図の左にあるグラフは、ウイルスコピー数(※1)は、柿タンニン含有飴を舐めた直後に検出限界以下となり、60分後においても同飴を舐める前 (pre) や柿渋を含有しないコントロール飴を舐めた後と比較して1/1000以下という研究結果を示しています。
(※1)ウイルスコピー数とは、定量的PCR法により算出されるウイルスゲノムの数
図の右側にあるグラフは、ウイルス減少率は、柿タンニン含有飴を舐めた直後に1/10,000以下となり、60分後においても1/1000以下という研究結果を示しています。

ただし、今回の研究は、柿タンニンを含有する飴を舐めると、新型コロナウイルスの予防や治療の効果があるとするものではない、とのことです。
しかし、今後、新型コロナウイルス感染症の予防・治療への柿タンニン(柿渋)の応用が期待されます。

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