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2022.06.06

正しいうがいとお口周りの筋トレで感染症予防と健康な身体を(歯科医師・富田大介)

歯科医師/富田大介

歯科医師/富田大介

コロナ禍では感染症予防のために手洗い、そしてうがいが習慣になったという方も多いことでしょう。うがいは口内の洗浄という意味だけでなく舌、唇、頬などお口周りの筋肉バランスを整えるトレーニングにもなります。「お口の筋トレの重要性」について、歯科医師の富田大介先生に伺いました。

鼻呼吸+唾液腺の刺激でウイルスをシャットアウト

「感染症の予防には手洗いやうがいが最大の防御と言われていますが、他にもできることがあります。その一つが口腔筋機能療法(MFT・Myo Functional Therapyの略)です。舌、唇、頬など、お口周りの筋肉のバランスを整えるトレーニングで、クリニックでは主に歯科衛生士が指導します」

「口腔周囲筋の使い方は歯列にも大きく影響します。咀嚼や嚥下を助け、さらに滑舌が良くなったり、ほうれい線が軽減されたりといった効果が期待できる他、風邪やインフルエンザなど感染症の予防にも効果的なのです」
「その理由の一つとして理想的な呼吸法が身に付くことがあげられます。鼻から入ってきた外気は、天然のフィルターともいわれる鼻毛によって外から入ってくる花粉やホコリなどをブロックします。また、鼻腔粘膜では線毛の上皮細胞と粘液の分泌によってウイルスや細菌などを絡めとる働きがあります。しかし口呼吸が習慣になっている方は、とても無防備な呼吸法なため、細菌やウイルスに感染しやすいのです」

「また、唾液には殺菌作用成分が含まれています。唇や舌、頬の筋肉をトレーニングすることで唾液腺を刺激し、唾液の分泌量が増加します。それにより口腔内が潤い、感染症の予防効果はさらに高まるのです」

正しいうがいで口腔周囲筋のトレーニング

「うがいには2種類があります。お口の中、歯の周りの細菌やウイルスを排出するためのブクブクうがいと、のどの粘膜についた細菌やウイルスを排出するためのガラガラうがいです。感染症予防を目的とする場合、ブクブクうがいの後にガラガラうがいを行うことが効果的です。起床時と帰宅時は必須です。特に起床時の口腔内には多くの細菌が存在し、その細菌数は肛門よりも多いと言われていますので念入りに」

ブクブクうがいは頬の左右だけでなく上唇や下唇もゆすぐようにする。

「ブクブクうがいは、頬の左右に水を行き来させただけで終わりにしてしまう方が多いのですが、これではお口の中、歯の周りまで充分な水が行き渡ったとはいえません。感染症予防のためにも、水を含んで口を閉じたら、上唇の裏側と前歯の歯間までしっかりゆすげるように、上唇の内側をパンパンに膨らませることを意識して水を前後させます。5回ほど前後させたら、さらに下唇の裏側も同様に行います。口腔周囲筋、特にお口周りの口輪筋が緩んでいる方は、唇から水が漏れてしまうかもしれませんが、うがい自体が口腔周囲筋のトレーニングになるのであきらめずに続けてください」

ガラガラうがいは、上を向いて「アハハ」と笑って喉の奥を動かすことを意識する。

「ガラガラうがいは、水を口に含んだら、上を向いてアハハと笑ってのどの奥を動かすことを意識してみましょう。正しくうがいができれば、水だけでも感染症の予防効果は充分に期待できます。そしてお口周りの筋トレにも。ぜひ実践してみてください」(談/富田大介)
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歯科医師/富田大介

歯科医師

富田大介

東京都出身。歯科医師。 株式会社メディデント代表取締役。 一般社団法人日本オーラルヘルス協会代表理事。 昭和大学歯学部卒。東京医科歯科大学大学院専攻過程修了。同大学非常勤講師。ミライズ矯正歯科南青山、ミライズオーラルヘルス(南青山院・銀座院)、ミライズクリニック(南青山院・銀座院)、メディカルパーソナルジム&パーソナルサウナ「med.」南青山などを運営するミライズウェルメディカルグループ代表。2022年、医食住ウェルビーイングメディアBene Vita(ベネヴィータ)を共同プロデューサーとして立ち上げた。

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