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2023.03.12

トップアスリートたちが注目する、正しい噛み合わせとパフォーマンスアップの関係

歯科医師/富田大介

歯科医師/富田大介

野球、サッカー、ゴルフなど多くの日本人アスリートが世界を舞台にして活躍しています。そうした高みを目指すトップアスリートのパフォーマンスと「機能的な噛み合わせ」の関連性について研究を行っているミライズ矯正歯科の院長・富田大介先生に話を伺いました。パフォーマンスだけでなく健康な体づくりにもつながる噛み合わせの重要性。プロ・アマアスリートはもちろん、健康に興味のある一般の方も改めて見直してみましょう。(談・監修/歯科医師・富田大介)

大切なのは見た目の良さではなくきちんと噛めているかどうか

噛み合わせはスポーツのパフォーマンスに大きく影響します。その理由の一つは“重心動揺”。人は瞬発的な力を出す場合、噛みしめることで体のバランスを安定させ、力を発揮できるようになります。噛み合わせが不十分でバランスが不安定な場合、力を発揮できなくなるだけでなく、別の部位にも負荷がかかり怪我などの原因になることもあります。咬合機能の改善が重心動揺の減少や筋肉の有効活用に貢献することは、多くの研究からも明らかです。

当院では2020年より噛み合わせを整えることでパフォーマンスがどのように変化していくかを調べるため、サッカー元日本代表の長澤和輝選手と一緒に研究を行っています。長澤選手の場合、歯列矯正前は噛む力が左右アンバランスで右頬の咬筋という筋肉が肥大していましたが、少しずつ整っていきました。今後研究が進めば、選手一人一人により適した治療プランが提示できるようになると期待しています。

また、最近はスポーツマウスピースを使用する競技が増えています。これは怪我の防止という目的もありますが、上下の歯の接触面積を増やして体のバランスを保つことにも一役買っているのです。さらに機能的な咬合は消化吸収にも影響があります。しっかり噛んで消化吸収を高めることは、健康な体づくりの基本。噛み合わせが悪いことでトップアスリートになれなかった人は意外と多いかもしれません。

ここで注意しておきたいのは、「見た目の歯並びの良さ」と「噛み合わせ」は違うということ。見た目で歯並びが整っていても実はきちんと噛めていない場合がありますし、その逆もあります。歯並びが悪くても、意外としっか噛めていて、良い成績を残せる選手もいるのです。

トップアスリートたちが期待する矯正によるパフォーマンスアップ

歯列矯正を始めると噛み合わせの変化により体のバランスが変わり、一時的にパフォーマンスが落ちる場合があります。そのため、一般的に調子がいいアスリートは矯正をしないほうがいいとも言われていますが、さらに高みを目指すトップアスリートたちは、噛み合わせによるパフォーマンスアップに注目しているのです。

歯列矯正は、スポーツで高いレベルを志す方だけではなく、一般の方にもメリットがたくさんあります。きちんと噛めるように矯正することで体のバランスが整い、噛み合わせが悪いことによって起こる頭痛や肩こり、腰痛などが改善されるケースもあるのです。一般歯科では診断が難しい部分なので、気になる場合は、噛み合わせと矯正の専門知識を持つ歯科医師にチェックしてもらうといいでしょう。特に未来のある子供たちは、将来の可能性を広げるために一度診てもらうことをおすすめします
クリニック情報
●ミライズ矯正歯科 南青山
東京都港区南青山6丁目13−5 ポルトポヌール1階
TEL 03-5468-5585
https://mirise-ortho.com/
診療時間/10:00~14:00 15:00~20:00
休診日/祝日
学会・出張などにより臨時休診あり
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歯科医師/富田大介

歯科医師

富田大介

東京都出身。歯科医師。 株式会社メディデント代表取締役。 一般社団法人日本オーラルヘルス協会代表理事。 昭和大学歯学部卒。東京医科歯科大学大学院専攻過程修了。同大学非常勤講師。ミライズ矯正歯科南青山、ミライズオーラルヘルス(南青山院・銀座院)、ミライズラボラトリー(歯科技工所)、ミライズクリニック(南青山院・銀座院)、メディカルパーソナルジム&パーソナルサウナ「med.」南青山などを運営するミライズウェルメディカルグループ代表。2022年、おクチから「幸せ」になるウェルビーイングメディアBene Vita(ベネヴィータ)を共同プロデューサーとして立ち上げた。

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